ウクライナ大統領選挙についてまとめてみた
第一回「ゼレンスキー氏とポロシェンコ氏って何者?」

こんにちは、ご覧いただきありがとうございます。
大型連休も終わりましたが、如何お過ごしでしょうか?
なんて、固い挨拶から始めてみましたが、やはり似合わないので止めます。

今回は、初めて、政治問題と言いますか、時事問題を取り上げたいと思います。
更新するネタがなかなか無いので、出来ることを書いて、更新しようということです。

今回のテーマは
ウクライナ大統領選挙
先月行われ、政権交代となったウクライナの大統領選挙についてまとめてみます。
(ウクライナの国旗にちなんで青文字にしてみました。ちなみに本文で注目すべき点は国旗のもう一色である黄色にしています)
全二回の予定で第一回の今回はタイトルにもある選挙の主役となった二人について紹介します。
次回の第二回は選挙の争点や結果、その後について考えてみたいと思います。

第一回の目次
・「ウクライナについて」
ウクライナという国とこれまでの選挙の歴史について

・「ゼレンスキー氏とは」
当選したゼレンスキーについて

・「ポロシェンコ氏とは」
落選した現職のポロシェンコについて

の三本立てです。

ということで、以下、今回の企画に関する注意。


註:この記事は一つのテーマについて大まかに全体像を知ることを目的として情報をまとめたものです。細かい数字などは極力省いておりますが、もし明らかな間違いがあればご指摘ください。
思想信条などは抜きにしておりますので、一方に片寄った書き方はしないつもりです。もし、その手の要望があってもお応えしかねます
なので、日本及びその近隣については今後も取り上げないつもりです(そういう要望が出そうなので)。
以上、ご理解いただきたいと思います。


では、色々と情報まとめてみましょう。
あ、一つ言い忘れましたが、記事中は敬称略。
また、特にウクライナの人名については、カタカナでは様々な表記(表記ゆれ)がありますが、特に理由なく(新聞社などどこかの表記に統一することなく)表記方法を採用しております。ご了承ください。





・「ウクライナについて」

ウクライナはロシアのすぐ西にある国。ちなみにウクライナの西側はポーランドがあります。更にその西がドイツですね。
ソ連時代にはソビエト連邦に属していて、今でもロシアに近い東部を中心にロシア人がある程度住んでいます。
そのため、今のウクライナが完全な独立国としての歴史はソ連崩壊(1991年)以降ということになりますね(ただし、ソ連成立前に独立国だった歴史もあります)。


大統領選挙は5年ごとに行われていますが、前回2014年の選挙はデモの影響で早まったため、そこから5年経った先月選挙が行われました。
大統領は2期までで、3選は禁止されています。とはいえ、これまで2期務めたのは一人しかいません。政治が安定していない、ということかもしれません。

大統領選挙は「過半数の得票を得ること」が当選の条件。大勢候補者がいて誰も過半数を得なかった場合は上位二人による決選投票が行われます。
今回はこの決戦投票が行われました。

これまでのウクライナでの主な出来事(選挙に関係するものを中心に)

(年/月)

04/11~12
オレンジ革命発生。選挙に対する抗議運動が起きる。
選挙はやり直され、結果、欧米寄りのユーシェンコ(ユシチェンコ)が当選する


10/2
大統領選挙が行われ、前回やり直しの選挙の結果落選したロシア寄りのヤヌコビッチ(ヤヌコーヴィチ)が当選する


13/11
ヤヌコビッチ、EUとの提携・合流に関する交渉停止を通告。
反発したデモ隊が首都の広場を占拠


14/2
デモ隊と治安部隊衝突。
デモの高まりを受け、ヤヌコビッチ政権崩壊


14/3
ロシア、クリミアを自国に編入。
親ロシア派武装勢力、東部2州を占拠


14/5
大統領選挙が行われ、欧米寄りのポロシェンコが当選する

そして、

19/4
今回大統領選挙が行われました。




・「ゼレンスキー氏とは」

ここからは選挙の主役である二人について見ていきます。
まずは当選したゼレンスキー候補。

何者かというと、一言でいえば「コメディアン」です。
ロシアの有名番組「KVN」への出演を目指してコメディアンになり、その後、この番組の看板コメディアンとなりました。
子供が二人いて、四人家族。まあ特に意味のある情報じゃないけれど。

ウクライナでは、「普通の教師が大統領になってしまう」という内容のドラマで主演を務めたことで有名となりました。
その人が本当に本物の大統領になってしまった、ということがとても話題となっています。

ウクライナ東部の生まれで、幼少期は父の仕事の都合でモンゴルにいたこともあるとか。
公用語であるウクライナ語は苦手で、基本的に使うのはロシア語


・政治スタンスについて
今回の選挙では主に「特権の廃止」を訴えました。
大統領の専用車の公道優先通行の廃止。
大統領専用機の不使用。
そして、議員や裁判官などの不逮捕特権の廃止も訴えてます。

外交に関しては、これまでの「EU・NATOへの加盟方針」を変えず、それに加えて「ロシアと外交交渉による解決」を目指しています。

ウクライナには日本の国会にあたる「最高会議」がありますが、ゼレンスキーの党「国民のしもべ」は議席がありません。というか今回の大統領選挙のために作った党なので、議席がなくても当然ですね。
ウクライナは大統領の権限が最高会議によって制限されているので、今後の議会運営が注目されています。
次の議会選挙は10月です。議会を解散して選挙を早めるのにも議会の承認が要るので、なかなか難しいです。

ちなみに今、一番大きな勢力は「ポロシェンコ連合」。もちろん対立候補であるポロシェンコの党です。



・「ポロシェンコ氏とは」

一方、敗れたのはポロシェンコ。
彼は現大統領です(選挙に敗れたので大統領ではなくなってしまいますが、まだ次期大統領は就任していないので)。
前回の選挙で就任して1期目。前回の選挙はデモなどで騒乱状態にある中で行われ、一度目の投票で過半数をやや超える得票数で当選しました(決選投票になりませんでした)。

お菓子メーカーのオーナーであることから「チョコレート王」なんて呼ばれることもあるそうです。
元々はロシア寄りの「地域党」から政治活動を始め、大臣などを歴任して、前回の選挙でとうとう大統領まで上り詰めました。

・政治の実績
前回の選挙では「欧州並みの給料・年金」を掲げて当選しました。
しかし実際には任期の5年間で全く達成できなかったほか、ロシアとの関係にも道筋を付けられず、一方でEUへの加入もなかなか進展しませんでした。

今後も政治活動は続け、次回の大統領選挙に立候補する予定です。


次回に続きます。

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