角換わり6九金型棒銀 その1 角換わり速攻棒銀に未来はあるか

今回からは角換わり棒銀について見ていきたいと思います。

と言いながらも、今回はプロローグだけっていうっていう思わせぶりな感じです(笑)。
そもそも何故棒銀をテーマに選んだのかというと、腰掛け銀の定跡の流行に理由があります。
最近はすっかり6二金・8一飛型が定着してしまい、定跡になかなか付いていけなくなってしまいました(笑)。(更に言えば最近は後手が4筋を突かない人が増え、後手の形が複雑化するにあたって、攻め筋に困るようになってきた事情もある)
ということで、流行の速度に流されない戦法を考えてみたいと思います。

今回考えるのはただの棒銀ではなく、こちら。

▲7六歩△8四歩▲2六歩△8五歩▲7七角△3四歩▲8八銀△3二金▲2五歩△7七角成▲同銀△2二銀▲3八銀△3三銀▲1六歩△1四歩▲2七銀




上図のように7八に金が上がらない形に特化して考えてみたい。
ちなみにこの形は「三浦&阿部健の居飛車研究」のテーマ16で取り上げられており、そこから範を得ています。
また、今回は1筋の突き合いが入った形を検討します。何故かというと本の中で阿部先生が「1筋の突き合いがあれば先手持ってもいい」と話していたから(笑)。完全な受け売りです。
ただ、1筋の突き合いが無い形も後から検討したいと思います。もしこちらも十分やれるということなら、先手での選択肢が広がります。▲2六銀のときに後手が△1四歩と受けてくるなら▲1六歩として1筋の突き合いがある形に合流するという分かりやすさもあります。

前述の本ではここから△7四歩~△7五歩~△6五角の対抗策のみが有力として紹介されています。その進行は本で確認していただきたい(それを紹介すると本が売れなくなってしまう…)。
しかし、こう指してくる人は少ないので、具体的に幾つか進行を考えてみたいと思います。

先手は次に▲2六歩~▲1五歩の攻め筋があるので、その2手の間の後手の選択肢を考えてみます。
①△6二銀~△6四歩
②△6二銀~△5四角
③△7二銀~△7四歩

①が初見でよく指される進行。②の△5四角は本来1筋の突き合いを入れない形だが、「何故1筋を突かずに△5四角とするのか」を検討するために採用。③はソフトの進行を参考に△7五歩を見せつつ△7三桂の活用も図る進行。

そして最後に竜王戦5組ランキング戦の藤井七段の指し手を元に、④△7四歩~△4五角も新たに追加しました。

ということで、今後、これを順に考えていきたいと思います。
いつになることやら…。

今日の竜王戦5組ランキング戦船江―藤井戦について

今日は速報で記事を更新します。
次回から、角換わり6九金型棒銀について記事を書いていこうと思います。

これまでは所謂「先手番相横歩取り」についてずっと見てきていたのですが、それはちょっとお休みということで。

なにせ、今日の竜王戦5組ランキング戦で船江六段―藤井六段戦で「左金を上がらずに銀を繰り出す速攻棒銀」の形が出てきたんですよね。
結果的に藤井六段が勝って七段昇段を決めたということで、NHKなどで速報ニュースとして取り上げられるなど、大分話題になっています。

本当はしばらく前からこの形を検討していて、面白いと思っていたのですが、まだまだ記事が溜まってなくて放置してました…。ただ、今回話題になったので、そろそろ記事にしたいと思います。
まあ、こんなこと言っても「今更?」って言われたら仕方がないのですが…。


ちなみに当ブログでは主に▲1六歩△1四歩を入れる形で検討しています。逆に言うと端歩の交換が無いと難しいのではないかと考えています。
ただ、本譜と同じように端歩の入っていない形、あるいは端歩の打診に後手が受けなかった形も後々やりたいと思っています。そうでないと作戦がかなり限られてきてしますので…。



P.S.
ちなみに…。今日の対局についても少し。
蛇足かもしれませんが、今日の藤井―船江戦を手元のソフト(サイマジョ+エルモ)に10秒で棋譜解析させたところ、後手一致率が70%近く(先手は40%程度)。また、先手に振れるような局面はありませんでした。
たしかに、素人目に見て、後手は自然な手を続けていたなと思います。どちらかと言うと先手がちょっと失敗した感じで。作戦自体は悪くなかったと思うのですが。

例えば21手目▲7八金に代えて▲6八玉(居玉を避ける)。
29手目、すぐに▲5五角を打たず、一度▲4六歩と突いて、△5四角としてから角を打ったほうが、角の場所を5四に強制できたので良かったかなと思います(ただ、後から△6五角が△2九角成の桂取りの先手になるのはマイナス)。

少し差が付いたのは43手目▲3六歩と51手目前後だったでしょうか。
43手目▲3六歩と突いた局面は、代えて単に▲3二とと寄って、△5二金▲3三とで次に▲4三とを狙うほうが、まだ勝負になったかもしれません。
他には51手目▲3一馬に代えて(この前後でもよいのですが)▲5八金と上がっておく手はどうだったでしょう。△4七成銀なら▲4九香と打って、5七にどちらの駒が来ても▲4七香か▲4六香で払っておいて、飛車取られても▲同玉で、これは先手は攻め駒が手に入った形で、かなり盛り返していると思います(とはいえ個人的にどちらと持つかと言えば間違いなく後手ですが…)。
そうなると▲5八金にはやはり△6五桂くらいで。これなら守備力が段違いなので、▲6六銀と上がってまだまだだったと思います。

もちろん、どれも結果論なのですが。
ただ、実戦的にはやはり後手の△7二銀△6一金△6三角△5二金の形は素晴らしく鉄壁で、先手からすれば玉が薄すぎて勝てそうに思えないのは仕方ないと思います。
実際には(ソフト的には)そこまで大差ではなく、難しかったかもしれませんが、人間心理としては「なんとかしないと」と焦る展開だったと思います。

という、以上はあくまで個人的な素人見解です。

乃木恋 使わなかったライブガチャを全て回してみた!第二弾!(3/29のお話)

今回は「乃木恋」の話題です。
前回「『きらめいてシリーズ』から『夢を叶えてシリーズ』に変わったからガチャ全て回すよ!」という企画をやったのですが、それから早四ヶ月。
今回は「『夢を叶えてシリーズ』から『強く繋がってシリーズ』に変わったからガチャ全て回すよ!」という企画です。つまり全く一緒(笑)。


「夢を叶えてシリーズ」は配布が3/25まで、そして引くのは4/2までとなっています。なのであと数日余裕があるのですが、今回は事情がちょっと違う。
それが『転校』です。
伊藤万、中元、川村の三人が三月いっぱいで転校することになっていますので、このライブガチャも3/31までと4/1,2の二日間では中身が変わるのではないかと心配しているのです。
なので、今回は少し早めに今日(3/29)に回すことにします。