先手番相横歩取り 分類編 変化を体系化して、今後の予定

今回は第二回ということで、変化の代表的な例を整理してみたいと思います。
そのうえで、それぞれについて少しずつ掘り下げていく、ということになります。

もちろん膨大な変化が考えられるのですが、ここでは大きく分けて、三つ。
「相横歩取り型」「相掛かり型」「待機型」と名付けました。

以下、「続きを読む」からどうぞ。



・相横歩取り型




はい、前回紹介した形と同じですね(笑)。
これは「後手が飛車先を交換しにきて」「お互いに飛車先を交換し」「後手が△7六飛と横歩を取る」という形です。これを総称して「相横歩取り型」と呼ぶことにします。
僕の中ではこの変化をこの戦法の中心と考えています。というかこれが中心じゃなかったら「先手番相横歩取り」という呼び方自体が危うくなる…(笑)。
この型では基本的に普通の相横歩取りを応用した作戦を検討します。なので、この後の変化としては「△3三銀」「△3三桂」を掘り下げていきます。



・相掛かり型




上図はあくまで一例です。
これは「後手が飛車先を交換しにきて」「お互いに飛車先を交換し」「後手が△7六飛と横歩を"取らない"」形ですね。これを総称して「相掛かり型」と呼ぶことにします。
(本来相掛かりは角道を開けずに一直線に飛車先を交換するのが一般的ですが、他に良い呼び方が見つからなかったため、この名称になりました。元々は「横歩取り拒否型」と名付ける予定でしたが、それは△4四歩と角道を閉じる変化のほうに付けるべきかと思いました。)
ちなみに上図は途中は違えど、第一期電王戦第一局と同一局面ですね。基本的に電王戦と同じに進めて先手良いのではないかと考えています。
この型の変化としては飛車の引き場所として「△8四飛」のほか「△8二飛」もあります。この二つについて考えてみたいと思います。


・待機型




そして、三つ目がこの「待機型」です。
これは「後手が飛車先を交換しにこない」「先手の応手を待つ」形です。
元々は「飛先非交換型」と名付ける予定でしたが、長いので、「待機型」としました。

変化としては上図の「△4一玉」に替えて、同じような意味の「△4二玉」、先手に追随する「△5二玉」、完全な待機策の「△1四歩」「△9四歩」、その他には「△6二銀」「△7二銀」などがあります。
色々考えられる型なので、じっくり考えていきたいと思います。
また、途中で「相掛かり型」に似た形に合流することも多いです。というのも、基本的な狙い筋は「▲2二角成~▲7七角」の2筋攻めですが、こうなったときに、どちらの型でも「△8九飛成」となる可能性があるからです。
△8九飛成とするならば「相掛かり型」のように一旦引くのは手損です…、が、手損が必ずしも損ではないかもしれないので、そこについても見ていきたいと思います。
他にも、「相掛かり型」で飛車を引かずに△4一玉なども考えられますが、そうするとこの「待機型」に合流します。

ということで、以上の種類分けをまとめると以下のようになります。


・相横歩取り型
:△3三銀
::△同飛
:::△6四角
:::△2八歩
::△7四飛
:::△8四歩
:::△8二歩
:△3三桂


・相掛かり型
:△8四飛
::△8九飛成
::△3三角
::△8二飛
:△8二飛


・待機型
:△4一玉
:△4二玉
:△1四歩
:△9四歩
:△7二銀
:△6二銀


・その他
:△4四歩
:△8八角成


何やら色々分かれていますが、今は気にしないでください。
その他の「△4四歩」は角道を閉じる手順、「△8八角成」は後手番一手損角換わり風に先手の作戦を外す狙い。
将来的にはここにそのままリンクを貼れたらいいなあ、と思ってます。


ということで、次回以降はとりあえず「相横歩取り型掘り下げ中~」のシリーズが始まります。実際に始めるのはいつになるか分かりませんが…。

0 件のコメント:

コメントを投稿