先手番相横歩取り 総交換△7二金▲3八銀 その3

あけましておめで……、と思ってるうちに二月になってました。
立春過ぎたので本当に新年を迎えてしまいましたね。
今年は真面目に更新していこうと思うので、よろしくお願いいたします。

さて、前回まで(と言ってもいつだよ、って話ですが)△2八歩▲2四歩△同銀に対して▲8四飛と攻め合ってどうかを見てきました。
ところで、▲8四飛に代えて、一旦▲3七桂も見えます。









△2九歩成に▲8四飛と打てば本譜より桂が取られていない分だけ得のように思いますが、ここで△8八歩と打つ手があります。▲8一飛成△8九歩成▲8四桂△7九と▲7二桂成と攻め合うとこれが詰めろ(▲3三角や▲7一龍以下)ですが、先に△6九銀以下詰まされてしまいます。
▲3七桂とせずに▲8四飛に△8八歩なら2九にと金がいないので、同じように進んでも△6九銀が詰みにならず(▲3九玉と逃げ込んで)勝ちです。


△2九歩成▲8四飛△8八歩▲7七桂





そこで▲3七桂△8八歩には▲7七桂と逃げてみます(▲同飛だと2四の銀取りが消え、▲同銀だと△7四飛で飛車を消される。これでも一局だが)。以下、△8九歩成に▲2四飛△2八飛などが考えられる展開。これでも先手の有利はあると思いますが、後手は両側にと金が出来ているので、先手としてはと金を取るか攻め合うかどちらかを迫られており、どちらかで自信を持てなければやりにくいでしょう。


△2九歩成▲8四飛△8八歩▲4五桂△8九歩成▲2四飛△2三歩▲5三桂成△5二歩▲4二銀△同金▲同成桂△同玉▲2三飛成





そこでやはり△8八歩に逃げずに▲4五桂でどうか。上図は一例。
次に▲2四飛~▲5三桂成が銀を持っているので頭銀の詰めろ。そこで△5二歩の受けに▲4二銀△同金▲同成桂△同玉から飛車を成り込んでどうか。金と桂二枚との二枚替えですが、龍を作ってます。次に▲3一角が入ればほぼ寄りですね。
自信が無ければどこかでと金を取ることもできるので一応の保険は掛けてあります。
ソフト的には先手優勢とのこと。
ただ、どうせ「△8八歩に左桂が逃げるのは難解」という結論なら、最初から右桂を逃げないほうが方針としては分かりやすいでしょう。
というわけで本筋の「桂を逃げずに▲8四飛」となるのです。

以上、△7二金▲3八銀でした。次回からは△7二金に▲7七桂を見ていき…、たいと思ったのですが、ちょっとだけ寄り道します。

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