今日は速報で記事を更新します。
次回から、角換わり6九金型棒銀について記事を書いていこうと思います。
これまでは所謂「先手番相横歩取り」についてずっと見てきていたのですが、それはちょっとお休みということで。
なにせ、今日の竜王戦5組ランキング戦で船江六段―藤井六段戦で「左金を上がらずに銀を繰り出す速攻棒銀」の形が出てきたんですよね。
結果的に藤井六段が勝って七段昇段を決めたということで、NHKなどで速報ニュースとして取り上げられるなど、大分話題になっています。
本当はしばらく前からこの形を検討していて、面白いと思っていたのですが、まだまだ記事が溜まってなくて放置してました…。ただ、今回話題になったので、そろそろ記事にしたいと思います。
まあ、こんなこと言っても「今更?」って言われたら仕方がないのですが…。
ちなみに当ブログでは主に▲1六歩△1四歩を入れる形で検討しています。逆に言うと端歩の交換が無いと難しいのではないかと考えています。
ただ、本譜と同じように端歩の入っていない形、あるいは端歩の打診に後手が受けなかった形も後々やりたいと思っています。そうでないと作戦がかなり限られてきてしますので…。
P.S.
ちなみに…。今日の対局についても少し。
蛇足かもしれませんが、今日の藤井―船江戦を手元のソフト(サイマジョ+エルモ)に10秒で棋譜解析させたところ、後手一致率が70%近く(先手は40%程度)。また、先手に振れるような局面はありませんでした。
たしかに、素人目に見て、後手は自然な手を続けていたなと思います。どちらかと言うと先手がちょっと失敗した感じで。作戦自体は悪くなかったと思うのですが。
例えば21手目▲7八金に代えて▲6八玉(居玉を避ける)。
29手目、すぐに▲5五角を打たず、一度▲4六歩と突いて、△5四角としてから角を打ったほうが、角の場所を5四に強制できたので良かったかなと思います(ただ、後から△6五角が△2九角成の桂取りの先手になるのはマイナス)。
少し差が付いたのは43手目▲3六歩と51手目前後だったでしょうか。
43手目▲3六歩と突いた局面は、代えて単に▲3二とと寄って、△5二金▲3三とで次に▲4三とを狙うほうが、まだ勝負になったかもしれません。
他には51手目▲3一馬に代えて(この前後でもよいのですが)▲5八金と上がっておく手はどうだったでしょう。△4七成銀なら▲4九香と打って、5七にどちらの駒が来ても▲4七香か▲4六香で払っておいて、飛車取られても▲同玉で、これは先手は攻め駒が手に入った形で、かなり盛り返していると思います(とはいえ個人的にどちらと持つかと言えば間違いなく後手ですが…)。
そうなると▲5八金にはやはり△6五桂くらいで。これなら守備力が段違いなので、▲6六銀と上がってまだまだだったと思います。
もちろん、どれも結果論なのですが。
ただ、実戦的にはやはり後手の△7二銀△6一金△6三角△5二金の形は素晴らしく鉄壁で、先手からすれば玉が薄すぎて勝てそうに思えないのは仕方ないと思います。
実際には(ソフト的には)そこまで大差ではなく、難しかったかもしれませんが、人間心理としては「なんとかしないと」と焦る展開だったと思います。
という、以上はあくまで個人的な素人見解です。
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